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福祉施策について
教育施策について
河川事業について
地域の観光振興について
産業振興について
文化振興について

福祉施策について

質問

 都は、ことし七月に、少子化対策、高齢化対策をテーマに構造的福祉という考え方を掲げ、プロジェクトチームを発足させました。しかし、都民には十分浸透していません。改めて、構造的福祉とは一体何なのか、プロジェクトチームの座長である安藤副知事にお聞きします。
 とりわけ子育て支援についてですが、私には三歳の息子がおり、ここ数年は子育てに携わっております。実際に子育てをしておりますと、世の中にイクメンという言葉が浸透していても、社会環境は整っていないと感じることがしばしばです。
 例えば、子供のベビーカーを押して町に出て、おむつ交換をしようと思っても、男性用トイレにはおむつがえできるベビーベッドを備えたところがほとんどありません。また、子供にミルクを上げるために給湯設備を利用しようと思っても、基本は授乳室ということで、男性は中に入れません。カーテン一枚のおかげで子供にミルクを上げられないわけです。都では、これまでも男性の育児参加、育児支援について、都と関係団体で構成する子育て応援とうきょう会議などを通じての普及啓発や育児ノートの作成など、育児参加を推進する動きも見せておりますが、かけ声だけでは進みません。
 今後はこうした普及啓発だけではなく、男性社員の育児参加の理解など、企業等への一層の働きかけや子供連れで快適に外出できるソフト、ハードが一体となった世界で一番子育て世代に優しい東京の視点が必要だと考えます。

答弁

▼ 副知事

 構造的福祉についてでございますが、急速に進行する少子高齢化や人口減少社会の到来は、都民生活に大きな影響を及ぼす、かつて直面したことのない課題であります。この課題に的確に対応するためには、従来の福祉分野単体ではなく、住まい、雇用、教育など、関連するさまざまな施策分野を含めて総合的に分析、検証することが必要でございまして、このように、福祉を多様な要素が相互に関連し合いながら成り立っているもの、すなわち、これを構造的なものと捉えているわけでございまして、この視点から施策を展開していくことが重要であると考えているものでございます。
こうした構造的福祉の考え方に基づきまして、例えば、子供連れで快適に外出できるようバリアフリー化を進める、これはお話の授乳室の整備も含まれるかと思いますが、こうしたことを積極的に推進するなど、幅広い分野で、局の縦割りを超えて、ソフト、ハードが一体となった対策を、民間の力や都の資産を活用しながら推進していきたいと思っております。

質問

 都は本年、子供・子育て会議を立ち上げ、子ども・子育て支援の計画について議論がスタートしたと聞いておりますが、既存の概念を乗り越えるソフト、ハードの両面からの子育て支援の充実に向けて、どのように計画策定に取り組んでいくのかを伺います。

答弁

▼ 福祉保健局長

 子ども・子育て支援事業支援計画についてですが、都は、本年十月、平成二十七年度から実施される新制度に向け、都が策定する支援計画や施策の総合的かつ計画的な推進についてご審議いただくことを目的に、東京都子供・子育て会議を設置いたしました。会議の委員は、子育て中の都民を初め、幼稚園や保育園などの事業者、学識経験者、区市町村代表、経済界の代表者など、さまざまな方々で構成しており、今月には、計画策定・推進部会において計画内容の検討を開始いたします。その中では、子育て支援サービスの拡充やワークライフバランスの推進、子育てに優しいまちづくりなど、ソフト、ハード両面から幅広くご意見をいただく予定であり、都としては、こうした意見も踏まえながら、関係局との連携のもと、支援計画を策定してまいります。


教育施策について

質問

 ことし三月、目黒区駒場にある都立国際高校で、国際バカロレアの認定を目指していくことが発表されました。国際バカロレアは、スイス、ジュネーブに本部を置く国際バカロレア機構が認定する学校で学び、機構が実施する統一試験で一定の基準をクリアできた生徒に対して、海外大学への進学資格を与える仕組みです。十一月十五日の知事会見では、この学校ではバカロレア資格が取れますといった趣旨の発言がありましたが、国際バカロレア認定校で学び、卒業しただけでは資格は得られません。私は、ここ数年このプログラムを研究してまいりましたので、質問いたします。
 このプログラムは、社会で必要とされるスキルを高校卒業までに獲得するという考え方を実践し、みずから理解する、考える、伝える能力を身につけることを重要としています。教員が生徒に対し一方的に知識を教えてきた昨今の学校教育とは異なり、考え方を鍛えることを重視しており、いわば、かつて歴史に名を残すエリートを送り出してきた旧制高校の指導に近いと認識しております。ディスカッションを多く取り入れるなどして、大学教養レベルとされる高度な課題に取り組んでいきます。
 例えば、江東区にあるケイ・インターナショナルスクールでは、このような国際バカロレアの教育を実践することにより、アメリカのプリンストン大学やボストン大学などの名門大学に奨学金を獲得して進学する生徒を数多く輩出していますし、十六歳の女子生徒がスイスのダボスで世界中の要人が集まって開かれる世界経済フォーラムに出席し、プレゼンをしたこともあります。都立高校がこの認定を取得すれば、全国の公立高校で初となるわけですが、改めて、バカロレア導入の目的を伺います。

答弁

▼ 教育長

 まず、国際バカロレアを導入する目的についてでありますが、これからの国際社会で活躍していくためには、日本人としての自覚と誇りを持ち、言葉や文化の壁を乗り越えて諸外国の人々と対等に渡り合い、信頼を得ていく力を身につけていくことが不可欠であります。そのため、都教育委員会は、平成二十四年度から、都立高校生の在学中における留学を後押しする取り組みである次世代リーダー育成道場を開始いたしました。今後は、これに加えて、生徒が卒業後に、海外の厳しい環境の中で、世界各国から集まる学生と切磋琢磨できるよう、海外大学への進学を目指す環境を整備していく必要があります。こうしたことから、都立国際高校において、海外大学への進学資格が取得可能となる国際バカロレアの認定を、平成二十七年度を目途に取得をすることといたしました。

質問

 また、実際の学校現場では、教員の確保が何よりも難しいという声を聞きます。例えば、私が調べた日本語の練習問題には、芥川龍之介の「羅生門」に出てくる下人について、現代だったら何をしたかを論じなさいというものがありました。生徒はさまざまな考察を重ねて答えていくわけです。このような、日本の教育とは大きく異なる特色を持つ国際バカロレアの教育を担う教員の育成は大きな課題です。教員をどのように育成していくのかを伺います。
 また、現在の学習指導要領と国際バカロレアのカリキュラム、両方を満たす教育課程の編成など、さまざまな課題がありますが、これからの日本社会、国際社会で活躍すべき人材の輩出を目指しており、この高校の成功は日本の財産につながります。ぜひともさまざまな課題を乗り越え、都立国際高校が我が国の教育にインパクトを与えるような成果を上げていただくことを期待しまして、次の質問に移ります。

答弁

 次に、国際バカロレアの教員の育成についてでありますが、国際バカロレアの教育を推進するに当たっては、生徒がみずから課題を設定し、自分なりに深く考え、答えを見出していく探求型の授業について、ディスカッションを多く取り入れ、英語で行うことができる教員を育成する必要があります。そのため、今年度、都立高校の教員の中から希望者を対象に、国際バカロレアの教育理念や授業の進め方などを学ぶ研修を実施するとともに、都立国際高校において校内研修を行うなど、教員の資質能力の向上を図っております。
 今後、これらの研修について内容の一層の充実を図るとともに、これから雇用するネーティブ教育スタッフについても、より実践的な研修を実施することを通じて、国際バカロレアの教育を担い得る教員を育成してまいります。


河川事業について

質問

 私の出身は、東部低地帯でありまして、幼いころより海抜ゼロメートル地帯で生活をしていると教育を受けてきました。常に緊張感を持ち、河川の堤防や水門と接して育ってきたわけです。特に、先日のフィリピンを襲った台風に伴う高潮による甚大な被害を見て、高潮防潮堤や水門の役目の重さを改めて認識いたしました。
 都はこれまでも、高潮防御施設の整備を進めてきており、おおむね終えています。さらに、東日本大震災を受け、それらの施設の耐震対策について、最大級の強さの地震発生も想定した東部低地帯の河川施設整備計画を、平成二十四年十二月に策定しました。私の地元、墨田区においても、隅田川や竪川、北十間川など、既存の堤防と竪川水門などが、新たな耐震対策の計画に位置づけられています。堤防や水門等に守られて暮らす三百万人の人々にとって、早急な対応が望まれます。
 そして、耐震対策に当たっては、施設の耐震性向上のみならず、将来の維持管理も視野に置いた整備が必要だと考えますが、東部低地帯の河川施設の耐震対策の取り組み状況について伺います。

答弁

▼ 建設局長

 まず、河川施設の維持管理への工夫を含めた耐震対策についてでございますが、地震、津波などに伴う浸水被害から、東部低地帯の人々の命と暮らしを守るためには、スピード感を持って、堤防や水門等の耐震対策を講じていくことが重要でございます。
 都は、昨年十二月に策定した計画に基づく耐震対策を加速するため、堤防の根固め工事を前倒しして実施してきており、今年度は、隅田川の新大橋上流左岸を初めとする低地部の七河川の堤防と大島側水門など四水門の耐震工事を実施してまいります。また、施設の長寿命化や維持管理コストの低減を図るため、例えば、水門の門扉について、ステンレス材の採用やローラー部材の数を減らすなどの工夫を行ってまいります。
 今後とも、二〇二〇年までの完成に向け、全ての水門と高潮防潮堤などの耐震対策に全力で取り組んでまいります。

質問

 また、河川は都市における貴重なオープンスペースであり、多くの人々が水辺に親しみ集う空間とすることが重要であります。地元には東京スカイツリーが開業いたしましたが、スカイツリー観光者が、その前後に区内を回遊するというケースは決して多いとはいえません。そこで、花火大会も有名な隅田川の河川使用の許可を緩やかにするなど、新たな観光スポットが生まれるよう、首都東京のさらなる魅力向上を図るためにも、世界の人々を魅了するような隅田川の雰囲気づくりを進めるべきと考えますが、都の取り組みについて伺います。

答弁

 次に、隅田川におけるにぎわいづくりについてでございますが、これまで都は、隅田川において、緑豊かなスーパー堤防やテラスの整備を行うなど水辺に親しみやすい環境を整えるとともに、堤防に浮世絵を飾るテラスギャラリーの設置、地元ボランティアによる花壇の管理、さらには河川敷地へのオープンカフェやヘブンアーティストの誘導などを行ってまいりました。
 また、防災船着き場を一般開放し、年間延べ約四千隻の屋形船が利用しております。引き続き、白鬚橋下流などで回遊性を高めるためのテラスの連続化を進めるとともに、現在、有識者、国、関係区を交えて設置している新たな水辺のあり方検討会において、恒常的なにぎわい創出のための拠点づくりの検討を深めてまいります。
 今後とも、より多くの都民や観光客に親しまれ、愛される隅田川を目指し、その魅力を高めてまいります。


地域の観光振興について

質問

 観光という点ですと、加えて提案すべきことがございます。河川敷地の使用にかかわる規制緩和だけでなく、そこに舟運などを連動させて、面的な広がりを持つ町歩きを楽しめるようになれば、水辺のにぎわい創出、地域活性化、観光客の回遊性により高い効果をもたらすはずです。隅田川周辺には、両国国技館や向島百花園など多くの観光資源がありますが、地域はまだ生かし切れておりません。都はこれまで、地域の魅力を生かした観光まちづくりを推進するため、舟運、歴史的建造物や文化財、産業といったテーマに対する支援をしてきました。しかし、地域の魅力はこれらに限定されるものではなく、都内各地には地域由来の言い伝えや町並み、景観など、旅行者の興味を駆り立てる多様な資源があふれております。このような多様な魅力を開発し、地域の活性化につなげる観光振興策が必要と考えますが、都の見解を伺います。

答弁

▼ 産業労働局長

 まず、地域の観光振興についてでありますが、都は、旅行者が町歩きを楽しむ環境を構築し、地域の観光振興を促進するため、舟運や産業などをテーマとした旅行者の回遊性を高める取り組みを支援しております。
 近年、旅行者のニーズは、個々人の趣味趣向に沿ったものへと多様化しており、その土地ならではの食や路地裏の雰囲気などを観光資源として活用したいという地元の意欲が高まっております。こうした傾向を踏まえ、地域に根差した資源を生かしたにぎわい創出の取り組みに対するより効果的な支援策を検討してまいります。
 今後も、地域の自由な発想と創意工夫を引き出し、観光の視点に立った地域のまちづくりを支援することにより、東京の多様な魅力を創出してまいります。


産業振興について

質問

 墨田区は、また、ものづくり産業が発展を支えてまいりました。精密機器部品であったり、メリヤス関連であったり、世界に冠たる製造業があると、私は誇りに思っております。しかし、そういった技術は持っていても、厳しい競争環境の中で資金繰りに苦労している経営者が多いと肌で感じます。
 そんな中で、ことし三月末の中小企業金融円滑化法の終了に当たり、都では、我が党の緊急要望に応え、特別借換融資を開始いたしました。何とかして事業を続けたいという企業を支援する取り組みで、実際に多くの利用があるということです。
 しかし、これは緊急対策として一年限りの措置と聞いております。効果があるものは継続して実施すべきであり、さらに要望させていただくならば、事業運営に必要な運転資金についても、多少なりとも上乗せする金融支援策を確実に行うことが、世界で一番の技術を東京の財産として守ることになると考えます。そこで、特別借換融資の継続と制度の充実に向けた都の取り組みについて伺います。

答弁

▼ 産業労働局長

 次に、特別借換融資についてでありますが、本融資は、中小企業金融円滑化法の終了を控え、経営改善に取り組む中小企業の資金繰りを支援するため、本年三月に創設いたしました。複数の保証つき融資を一本化し、借入期間を延長することで月々の返済負担を軽減するもので、小規模企業への保証料補助など手厚い支援を講じております。制度開始から本年十一月までに、小規模企業を中心に千八百件を超える利用があり、大半の企業が借りかえ後の返済期間を最長の十年とするなど、企業の経営安定化に寄与していると考えております。引き続き、厳しい環境のもとで経営改善に取り組む多くの中小企業に対して、資金面からの万全の支援が必要であることから、本融資の継続的な実施や、企業の資金ニーズを踏まえた制度の拡充について検討してまいります。

質問

 そして、この一年、アベノミクス景気が広がり始めてまいりましたが、東京を支える中小零細企業まで、その波が届くのはこれからです。今こそ、こうした景況の改善を都内中小企業に行き渡らせるとともに、成長分野への進出を後押しする時期ではないかと考えております。実際の現場では、日々の業務に向き合うだけで現状は精いっぱいで、技術やアイデアを有しながらも、みずからの力のみで新たな成長戦略に取り組むのは決して容易ではありません。
 そこで、都においては、新たな事業展開に向けた経営の変革が円滑に進むよう、成長を目指して果敢に挑戦する意欲ある中小企業に対して、専門家による幅広い経営上のアドバイスを行うなど、積極的な支援を行っていくことが必要と考えますが、所見を伺います。

答弁

 次に、中小企業の経営相談についてでありますが、厳しい経営環境にある都内中小企業が、事業の立て直しはもとより、成長の見込める分野等で新たな事業を展開するために経営の変革を図ることは重要であります。
 都は、今年度創設した経営変革アシストプログラムにより、中小企業の抜本的な経営の見直しを後押しするため、専門家を派遣して、改善計画の策定や実行をサポートしております。
 今後は、成長分野への参入など、新たな事業展開を考える中小企業に対しても本事業を積極的に活用し、個々のニーズに応じたきめ細かい支援を検討してまいります。こうした取り組みなどにより、意欲ある中小企業の経営変革を促進してまいります。

質問

 自然災害等の不測の事態に備えて、緊急時における事業継続の方法や手段などを事前に取り決めておく計画、いわゆるBCPは、社員と信用と事業を守る、企業にとって大切な取り組みです。また、東日本大震災以降、サプライチェーンを確保するため、取引先からのBCP策定の要求がふえるなど、中小企業にとって、その重要性はより一層高まっております。中小企業にとっては、災害緊急時の同業企業間での連携は重要で、業界団体の中には、モデルとなるようなBCPのガイドラインを作成するなど、組合員企業のBCP策定への意欲を高める取り組みを行っている例もあります。個々の中小企業のBCP策定に向けた支援も引き続き重要ですが、こうした団体による取り組みを、今後、中小企業団体中央会との連携なども含めて積極的にサポートしていくべきと考えますが、都の見解を伺います。

答弁

 次に、中小企業の災害対策への支援についてでありますが、震災等の災害から早期に復旧し、事業を継続するための計画、いわゆるBCPについて、より一層の普及を図るためには、個々の企業による取り組みだけでなく、業界団体のネットワークや企業間の連携を生かした取り組みを支援することが重要であります。
 都はこれまで、専門家の派遣や実践的なセミナーの開催により、中小企業のBCP策定を支援するとともに、その取り組み成果を広くPRすることにより、BCPの普及啓発を図ってまいりました。今後は、これらに加え、中小企業団体中央会と連携し、業界団体や中小企業グループによるBCPの取り組みを効果的に促進する新たな仕組みについて検討してまいります。

質問

 国が発表した来春卒業予定の大学生の就職内定率は、十月一日時点で六四・三%となり、かつての就職氷河期といわれた厳しさに比べると大幅に改善しているようですが、既に大学等を卒業したものの、正規雇用に恵まれない若者も依然として多いと思います。
 資源の少ない日本では、人材こそが国の未来を支える重要な資源であり、将来を担う若者たちがその能力を十分に発揮しながら、希望を持って働けるよう支援する取り組みは重要です。我が党も、意欲ある若者を中小企業に結びつける取り組みの展開については繰り返し主張してまいりました。
 都もこれに応え、これまでに、未就職のまま卒業した若者や、非正規雇用経験のある若者などを対象に、就職を緊急的に支援する事業や、成長力のある産業分野への就業を支援する事業を実施し、成果を上げてまいりました。そこで、今後、都は、若年者の就業支援をどのように進めていくのか所見を伺います。

答弁

 最後に、若年者の就業支援についてでありますが、不安定雇用を余儀なくされている若者や、働く意欲がありながらも就職できない若者は依然として数多く存在しており、若年者に対する就業支援は重要であります。都は、非正規雇用で働く若者や未就職卒業者の安定した雇用を実現するため、研修と派遣就労を組み合わせて正規雇用に結びつける取り組みを行っております。また、しごとセンターにおいて、きめ細かなキャリアカウンセリングを実施するなど、さまざまな施策により就業を支援しております。
 今後は、こうした取り組みに加え、卒業後の年数が経過して安定した職につくことが困難な若者を重点的に後押しするため、セミナーと実践的な職場実習の組み合わせによる効果的な支援策を検討するなど、工夫を凝らしながら若年者の就業を積極的に推進してまいります。


文化振興について

質問

 東京には、江戸以来の伝統と歴史を伝える浅草や、最新のデザインやアートを発信する六本木など、地域ごとに多彩な顔があり、それが都市の力につながっております。
 身近な例では、都が区と連携し、地域の中でNPOや住民が主体となってイベントを企画したり、地元の隠れた名所などをめぐる町歩きを実施する、墨東まち見世という文化の力を活用した取り組みが展開されております。東京に文化を根づかせ、住民が町の魅力を身近に楽しめる機会を充実させるため、各地域との連携を深めながら、東京の文化資源を活用する事業を展開していくべきと考えますが、都の見解を伺います。
 また、こうした取り組みの一方で、都立文化施設が、誰にも親しまれ、多くの都民が訪れる施設にすべきであることはいうまでもありません。文化施設は、世界的な名画やトップレベルの交響楽団などに生で触れることができる貴重な場になっています。両国にある江戸東京博物館でも、老若男女が楽しみながら江戸東京四百年の歴史と文化に触れております。

答弁

▼ 生活文化局長

 まず、地域の文化資源を活用した文化事業の展開についてでございますが、東京には多様な文化資源が存在いたしますが、これを活用した事業を地域で展開することが東京の文化政策を進める上で重要であることから、都は、平成二十年度に東京文化発信プロジェクトを立ち上げました。このプロジェクトの中で、例えば六本木や上野では、文化施設などの集積を生かした大規模なイベントを展開し、また、神楽坂や吉祥寺では、歩行者天国や空き店舗、デパートの屋上などを活用して、町なかでの展覧会などを実施しております。
 こうした取り組みを通じて、地域の文化的魅力が再発見されるとともに、担い手となるアーティストの活動の場や、地元と協働するためのノウハウも蓄積をされてきております。
 今後は、これらの成果を踏まえまして、六本木など東京の核となる地域におきましては、にぎわいを創出するため、国や都、民間の文化施設が協働して行う取り組みを強化してまいります。また、身近な地域では、地元自治体や商店街などと連携して新たな活動拠点をふやすなど、地域の魅力を高める文化事業を展開してまいります。

質問

 都立文化施設については、老朽化による大規模改修がこれから続いていくわけですが、これを機に、その機能をこれまで以上に発揮させ、より多くの人が気軽に芸術文化に触れられるような文化施設を目指すべきと思いますが、見解を伺います。
 以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。

答弁

 次に、大規模改修を契機とした都立文化施設の機能向上についてでございます。
 都立文化施設の改修に当たりましては、設備などの更新を着実に進めるとともに、施設の魅力の向上を図ることで、東京の芸術文化の創造発信拠点としての機能を充実させていくことが重要でございます。このため、例えば江戸東京博物館では、来年度に予定している常設展示の改修におきまして、幕末コーナーを新設するなど展示内容の充実を図ってまいります。また、来館者サービスの充実を図るため、各施設で開館時間の延長を引き続き進めるとともに、コンサートホールなどで実施しております子供の一時預かりサービスを、平成二十六年四月からは美術館にも拡充することを予定しております。さらに、オリンピック・パラリンピックの開催も見据え、展示作品の解説やホームページなどの多言語化を図り、海外からの来館者への対応も進めてまいります。