川松真一朗は、高齢者の認知症、特に現況下、コロナ禍における認知症対策に取り組んでおり、都議会での一般質問でも次のように取り上げました。

【ポイント】

  • 無症状の認知症者が予想以上に多いことが調査で明らかになった
  • コロナ禍での外出自粛等が認知症の予防、対策の面で大きな妨げになっている

都議会議事録より

令和2年 第4回定例会一般質問(12月9日)

◯川松真一朗君
 (前略)
 次に、認知症対策について伺います。
 平成二十八年度に、東京都健康長寿医療センターが、板橋区高島平一丁目から五丁目にお住まいの七十歳以上の高齢者全員を対象として実施した生活実態調査を行いましたが、私はその結果に驚きました。何と認知症の状態にあると評価された方のうちのおよそ半数は、医療機関での診断がなされていない状況であるとの報告となっていたのです。
 認知症になっても住みなれた地域で暮らし続けるためには、認知症に早期に気づき、早期に診断し、症状が悪化する前に治療や支援につなげていくことが重要です。地域において認知症の早期診断、対応の取り組みを推進すべきですが、都の見解を伺います。
 認知症予防という観点では、これまでさまざまなところで叫ばれてきたフレイル予防とも関連して重大な局面を迎えています。
 コロナ禍において、特に高齢者の方の中には、必要以上に外出を控えるという方もおります。
 このことは、感染リスクを懸念し、体操等を行う地域への通いの場への参加を控えることにつながるなど、高齢者の運動の機会が減少しています。高齢期の健康状態を維持するためには、十分な栄養摂取や社会参加とあわせて、日ごろから適度な運動を行い、体力を維持することが大変重要です。
 都は、高齢者の運動の機会の確保など、高齢者の健康維持についてどのように取り組むのかを伺います。
 (後略)

◯福祉保健局長(吉村憲彦君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、認知症の早期診断、早期対応についてでございますが、都は、認知症の早期診断、早期対応を推進するため、チェックリストを掲載したパンフレット等を送付し、家庭で確認の上、認知症を懸念して検診を希望する方に問診、認知機能検査を行い、専門機関等につなぐ区市町村の取り組みを支援しております。
 また、二次保健医療圏ごとに指定する地域拠点型認知症疾患医療センターに配置したアウトリーチチームが認知症の疑いのある高齢者等を訪問し、早期に必要な支援につなぐとともに、全区市町村に設置された認知症初期集中支援チームに訪問支援のノウハウを提供しております。
 認知症になっても住みなれた地域で安心して暮らし続けられるよう、今後とも、区市町村と連携して、早期診断、早期対応を推進するなど、認知症施策に取り組んでまいります。
 次に、コロナ禍での高齢者の健康維持についてでございますが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う外出自粛により、高齢者の心身機能の低下が危惧されております。
 このため、都は、高齢者の筋力維持に効果的な運動を紹介した動画の配信や、感染を防ぎながら定期的な外出、適度な運動などを促すリーフレットの配布により、高齢者に健康的な生活習慣の維持を働きかけてまいりました。
 また、感染防止対策を行った上での通いの場の継続や、オンラインツールを活用した体操教室の実施など、地域では高齢者が安心して運動できる機会が提供されており、都は、こうした事例を区市町村の担当者会議等で共有するなど支援をしているところでございます。
 今後とも、区市町村と連携し、コロナ禍における高齢者の健康維持に向けて取り組んでまいります。

川松真一朗 都議会自民党リポート2021年5月号でも紹介しています。

※フレイル予防
 加齢により、外出機会が減少するなど、病気にならないまでも日常生活等において、手助けや介護が必要となってきますが、このように心と体の働きが弱くなってきた状態をフレイル(虚弱)と言い、その予防、対策のこと。
参考:東京都医師会HP https://www.tokyo.med.or.jp/citizen/frailty

「生活実態調査」内容の詳細は、こちら

上記、定例会一般質問で取り上げた「生活実態調査」の内容は、東京都福祉保健局の「とうきょう認知症ナビ」のサイトにて公開されています。
【認知症とともに暮らせる社会に向けた地域ケアモデル事業(平成28年度~平成29年度)】

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2020/12/23配信:9分43秒